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歯周病について|よくわかる歯のお話

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歯周病について

方針イメージ

1.歯周病とは

 歯周病とは、文字通り、歯の周りを支えている骨(歯槽骨)や歯ぐきが犯される病気です。また、痛み等の自覚症状が少ないので、発見や自覚が遅れがちになります。

歯周病は「歯肉炎」「歯周炎」「咬合性外傷」の3つに分類できます。

また、歯周炎は歯槽骨の破壊の進行具合によって、軽度中等度重度の3つに分類できます。

歯肉炎、歯周炎の原因は細菌による炎症であり、糖尿病、喫煙、妊娠などで悪化することがあります。(これらの要因をリスクファクターといいます。)咬合性外傷の原因の一つには悪い咬み合わせがあります。

2.健康な歯周組織

お口の中を見てください。

健康な歯ぐきは・・・

・色はピンク
・キュッとひきしまっている
・歯と歯の間は三角形
・ミカンの皮の穴のように小さな穴がたくさん開いていることがある(スティップリンク)

また、歯槽骨の吸収はなく、歯周ポケットも存在しません。ただし、歯肉溝という歯と歯ぐきの間の溝があります。この歯肉溝から歯周病は始まるのです。

3.歯肉炎 GINGIVITIS

 歯肉炎では炎症は歯ぐきだけに限られます。歯ぐきが赤くはれ出血しやすいのが特徴です。歯肉炎を放置すると歯周炎と進行しますが、歯肉炎の段階では、歯磨きをすることによりプラーク(歯垢)を徹底的に取り除き、口の中を清潔に保つことで治ります。

厚生労働省の調査では、10代の半数近くが歯肉炎にかかっています。

4.歯周炎 PERIODONTITIS

軽度歯周炎

 歯肉の腫れが大きくなり、歯槽骨や歯根膜も破壊され始めます。

中等度歯周炎

 炎症がさらに拡大し、歯槽骨も歯の根の長さの半分近くまで破壊され、歯もぐらつき始めることがあります。歯周ポケットもさらに深くなります。

重度歯周炎

 骨は半分以上破壊され、歯周ポケットは6ミリを超えて、歯槽骨が殆ど無くなっている事もあります。

そして・・・

 このまま行くと最後には歯が抜けてしまいます。歯周病は虫歯を抜いて、歯を失う原因の第1位です。

5.歯周病の治療

 歯周病治療においては、早期発見・早期治療が重要になってきます。すなわち、早く治療に取り組めばそれだけ早く治ります。歯周病の治療はそう簡単に終わるものではなく、また、患者様自身の「本気」にも大きく左右されます。患者様と、われわれ歯科医療従事者とが協力して治療していくものです。


歯周病治療のおおまかな流れ

分担執筆:伊東祐樹


 
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